ブルートレインの思い出
子供のころ、父親にせがんで静岡駅に連れて行ってもらった。お目当てはブルートレインである。当時は、ブルートレインの全盛期で、さくら、はやぶさ、みずほは15分間隔で静岡駅に停車した。30分ホームにいれば、充分に楽しめたのである。
機関車はEF65の1000番台。113系の湘南色しか走っていない中で、深いブルーの列車は別格であった。これから西へと向かう車内には、通路側の席に座ってホームを見つめる乗客が何人もいた。一体どこへ旅に出るのだろうか。発車時刻になると折戸式のドアが静かに閉まり、EF65は甲高いピィーという汽笛を鳴らして、ゆっくりと動き出す。電車の発車に慣れた目には、ひどくゆっくりと感じるが、次第に速度が速くなり、テールマークが遠ざかっていった。
端整なEF65が、EF66に替わった時、嫌な気がした。その後のブルートレインの歴史は詳しくないので触れないが、さくらとはやぶさが併結になったり、はやぶさと富士が併結になるなど、昔は考えられなかった。しかし、残念ながら東海道を西下するブルートレインは、富士・はやぶさの1列車だけとなってしまった。
その富士・はやぶさも来春3月のダイヤ改正で廃止されるらしい。昔の思い出にひたるため、私は浜松駅へと向かった。
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